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土地神話の時代には、土地は寝かしておけばいつの間にか値上がりする「おいしい投資商品」だったのです。 土地神話が崩壊し、投機、利殖を目的にする「仮需」は姿を潜め、利用価値を重視する実需が主体となっています。
しかも、供給は高まっています。 土地に資産価値がなくなると所有者はいっせいに土地を手放しました。
東京商工リサーチの調べによると、この一○年で、東京証券取引所に上場されている全企業のうち、公表されているだけで実に八三%に当たる延べ一七六二一社が、所有する不動産を売却しました。 地方自治体や土地開発公社も、買い取った土地が「塩漬け」になっており、今後は売り手に回るでしょう。
そして、売却が進みました。 その結果「湾岸戦争」というマンション建築ラッシュが起きています。
さらに言えば農地もあまっています。 大都市近郊では市街化区域内農地の宅地並み課税が実施されて、東京都区部の全民有地に匹敵する三万ヘクタールの農地の市街化が進これから全住宅地の面積に相当する八○万ヘクタール以上の農地が都市的土地利用に転換される可能性もあります。
その三分の一が宅地に転用されるだけで宅地面積は三○万ヘクタール増え、人口一人当たりの宅地面積は九○年のニ六平方メートルから一三四平方メートルになります。 総売却面積は四○三九万平方メートルで、これは東京ドーム八六○個分に相当します。

そして、そこに住宅が次々と建ちました。 リストラで企業が手放した数ヘクタール単位の工場や倉庫の跡地が大規模マンションに変身中なのです。
最近の事例では、通常、供給物件があまりないような地域でも、大規模な企業の遊休地が宅地として開発され、一気に周辺相場が下がってしまったというケースもあります。 一○○戸単位の物件にもなると一度に販売することもできないため十数戸単位で数回に分けて販売しなければならないのですが、たとえ一期目は好調でも、供給が過多になりはじめると一期と同じ価格ではだれも買わなくなってきます。
販売開始から一年経過したころには二○〜四○%も下落していたという物件もあるのです。 一七万ヘクタールの工業用地は九四年以降は減少に転じています。
大都市近郊の工場用地、臨海部での大量の企業用地は宅地化、とくに住宅化せざるを得ないという状況です。 だから購入者は大型団地の第一期物件をあせって購入したりしてはいけないのです。

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